デジタル化や資源の有効活用が当たり前になっている昨今。紙媒体からデジタルサイネージ、もといディスプレイ型の広告掲出への切り替えもありふれた工事になりつつあります。デジタルサイネージの用途と使い方のサイトもとても参考になります。
今回はいわゆるショッピングセンターにデジタルサイネージを導入した事例の概要を紹介したいと思います。
今回の対象物件は約20年前に建築された比較的小型のショッピングセンター。紙の出力によるポスター掲出を続けておりましたが、老朽化に対するリニューアル工事に重ね、デジタルサイネージの取り付けを決めました。そこで、実際に現場で調整に時間を要した項目をピックアップし、それぞれについてまとめてみました。
【導入にあたりポイントとなった項目】
・予算
・配電、電源設置
・サイネージ及び取り付け箇所の寸法
①予算
デジタルサイネージにも種類が色々あります。LANケーブルの有線タイプ、SIM対応による無線タイプ、モニターとしてのみ使用するタイプなどなど。「頻繁にサイネージに掲出する情報を切り替えたい」「あくまで大きなモニター画面として使用したい」など、用途に合わせて適切な導入をオススメします。サイネージとはあくまで画面本体のことで、ネットに繋いだり、無線で掲出物を転送したり、用途毎に周辺機器が大きく変わります。当然費用も大きく変動しますので「どんな用途で使用するか」を明確に決め、適切な予算管理を心掛けましょう。
②配電、電源設置
当然ながら電源が必要です。不特定多数の訪れるショッピングセンターであれば、足の不自由なお客様や走り回るお子様にも迷惑にならない取り付けが求められます。サイネージには自立タイプと壁や柱に埋め込むタイプがあります。自立タイプの場合、家電と同じようにコンセントにACアダプタを差し込んで使用するタイプがメインとなります。コンセントから遠い場合は床にコードが置いてある状態になりますので、モールでカバーするなど、お客様の足がかかって転ばないような工夫が必須となります。壁や柱に埋め込む場合、壁の内側に電源を引いてくる必要があります。壁に穴を空け建物のメイン電源動力から引いてくることになりますので、場合によっては費用や工期が大きく嵩む可能性があります。自立タイプでも、近くにコンセントを新しく用意する場合は同様になります。
③サイネージ及び取り付け箇所の寸法
サイネージ本体のインチサイズに加え、取り付け金具やネット受信機器、壁や柱本体の開口不能部分を考慮した設置位置の選定が必要になります。なんとなくここに付けたいと思っていても、上記の寸法や既存の仕様によっては難しい可能性があります。本体だけでなく、必ず全ての周辺機器の配置や寸法、壁や柱の仕様まで確認し導入を進めて下さい。
最後に。
デジタル化が進む中でサイネージを目にする機会も増えております。これから導入を考えている方はしっかりと設置した場合のイメージやハード面の確認を行った上で、適切な機材選定が必要になります。必ず、建物の工事業者の選定やサイネージ機材の行者に相談を行ってください。効果的な広告としっかりとした運用を目指しましょう。
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